鍵を拾った。
サファイアで出来た不思議な鍵だった。
その夜、夢を見た。
鍵が私に言った。
「僕は君の人生の扉を開ける。君は僕をより良く使って、君の人生を自分の思い通りに作っていくんだ。僕は、僕をより良く使えそうな人のところにしか現れない。だって僕は、悪いことのために自分が使われることを望んではいないからね。僕の秘密は、その使い方にある。普通、扉があり、そこに鍵を入れて回すことで扉が開くよね?でも僕の使い方は逆なんだ。君が僕を使い始めると、君の眼の前に、僕にピッタリ合う扉が現れてくるのさ。」
キラキラ光る鍵を見つめて、私は次の言葉を待った。
「僕は鍵の形をしているけど、それはただの象徴にすぎない。この世の中には、こんなふうに象徴的なことがたくさん隠されている。君は僕の本当の姿が何かわかるかい?」
私は何の考えも浮かばず、ただ黙っていた。
「それは、言葉さ。」
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絹井銀竹